「ブランケット・キャッツ」

重松清の本には何度も泣かされているが、今回もまんまと泣かされてしまった。

今日は、少々時間がないので簡単に感想を書いてみる。

子猫の頃から慣れ親しんだ毛布であれば二泊三日のレンタルされている期間中もストレスを感じずに眠る事が出来るように教育された猫たち。これがブランケット・キャッツだ。そんなブランケット・キャッツを通して、猫を借りるの人間たちの人間模様を重松流の視点で描いている。

第一話では、四十歳を迎えようとしている子供の出来ない石田夫婦の元へレンタルされるブランケット・キャッツ(一匹だけなのでキャットかも)。子供のいない生活は、夫婦が独立した個人として一つ屋根の下に暮らしていて、すごく我侭に慣れきっている生活だと言う妻。邪魔されないし、邪魔もしない。喧嘩をすれば誰も仲裁してくれない、味方になってくれる人もいない。だからあまり波風を立てな。そんな二人の生活に、このブランケット・キャッツがやって来る事によって、自分たちの思い通りにならない猫を通して夫婦の絆を深めていく。この夫婦の子供のいない生活の寂しさ、悲しさ、将来への漠然とした不安感がすごく上手く表現されている。

などなど、7つの短編集な一冊である。ちょっと心が荒んだ時に読むと結構泣けるかも。いい本である。

ブランケット・キャッツ
ブランケット・キャッツ 重松 清

朝日新聞社 2008-02-07
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