5月 23

今回の旅に持ってきた本で脳科学に関する本の3冊目が「脳と創造性」(茂木健一郎著)だ。そもそも、今回の旅の裏目的に、脳科学概論を学ぶことが実はあった。

一冊目の「思考の解体新書」は、医療現場の医師が「思考」(創造性)を医学の視点で解説した本である。
二冊目の「天才の脳科学」は、脳科学者で医師でもある著者が、脳科学にまつわる歴史を著者の豊富な歴史知識とあわせて解説した本である。
そして、この三冊目の「脳と創造性」は、物理学と法学を専攻し、医学にはあまり関係していない?著者の視点で、今の時代と照らし合わせて脳が作り出す「創造性」がこれから必要であると説いた本である。

この3つのそれぞれの著書の視点から、今回は脳科学概論を学ぶことを目的とした。

余談だが、実は今回の旅の行き先は実はどこでも良かったのだ。スペインだろうが、アフリカだろうが、南米であろうが。しかし、いろいろ考えて、出来れば言葉が通じないこと、観光するところがそんなにないこと(全く無いってのも寂しいので多少はあったほうが良かったのだ)、まだ行った事がない国ということ、インターネット接続環境がそれなりな国という条件だったのだ。で、スペインを選んだだけだ。サグラダ・ファミリアは、一度観てみたいとは思ってはいたのだが。要するに、空間的・時間的・言語的に隔絶された場所で過ごす時間が欲しかっただけだ。

さて、本題に戻って、なぜ今脳科学なのか?と思われるかもしれないが、これからは脳科学の知識が必要だと僕の脳の「クオリア」が感じたのだ。

「クオリア」とは、哲学の用語では「意味を形成する連合」ということになる。しかし、茂木はこの著書の中で表現している「クオリア」を『感覚質』(脳の中で認識される感覚)と定義している。このクオリア(感覚質)がこれからの時代に必要であると説いている。全く同感なのだ。

茂木も「脳と創造性」の「はじめに」の中で

もはや、決まり切った情報処理を大量にこなす仕事は、コンピュータにやらせておけばよい。以前だったら大量のホワイトカラーが事務処理をしなければならなかったような仕事が、今ではクリック一つで簡単にできるようになった。
その一方で、新しいものを生み出すこと、すでにあるものに新たな価値を付け加えることといった「創造性」の能力だけは、いくらコンピュータの計算速度が速くなり、インターネットなどの情報ネットワークが発達したとしても、人工機械には任せられない。それゆえに、人間の創造性の価値が高まるのである。

と言っている。

この本の初版が出版されたのが2005年4月5日なので執筆していたのは2004年だろう。その当時に茂木の脳は、時代の流れを認識し社会への系譜としてこの本を書いたのだろう。詳しく内容を知りたい方は是非一度読んでみるといいかもしれない。結構面白いし、茂木の知性を感じることが出来る一冊だ。

そんな「脳と創造性」という、この著書で僕自身が救われたことがある。

「ずれ」という脳の働きだ

この本を読むまで、ブログでも仕事の文章や資料でも、自分が書こうと思ったことと、実際にパソコンに打ち込まれた文章がことごとく違うことが良くあったのだが、この「違い」=「ずれ」は人間の脳の働きとしては当たり前だということだ。何かを書くという運動することの脳と書かれた文章を認識する脳が異なる。今まで、文章を書いていて、何でいつも思ったことと違うことを書いているのだろうと思っていた。自分の文章能力の低さが、このような「違い」=「ずれ」となっているに違いないと。作家や文章をうまく書ける人は、思ったことをすらすらと書けて、自分が表現したいことを少ない修正で書いているのだろうと思っていたのだが、どうやら人間の脳はそうは出来ていないということをしって救われたのだ。

この「ずれ」の感覚がすべての創造性の源の一つであると著者は説く。確かにその通りだと思う。自分の中の「ずれ」、仕事仲間との「ずれ」、日本人同士との「ずれ」、世界各国の人との「ずれ」。すべてに「ずれ」があるのだ。この「ずれ」の感覚を最大限に生かして、創造性を切り開いてみたいと思う。

とまあ、茂木の圧倒的な歴史・物理・脳科学の知識に圧倒されそうになりながら一気に読んでしまった。そして、この本から学べることがありすぎるのだ。自分が無知すぎるという話もあるかもしれないが。医学としての脳科学ではない、「脳と創造性」という本は面白い一冊だ。

脳と創造性 「この私」というクオリアへ
脳と創造性 「この私」というクオリアへ 茂木 健一郎

おすすめ平均
stars創造性は天才だけのものではない。
stars好奇心と知識の連動
stars私の中の茂木ベスト
stars創造的に生きるということ 一回性ということの意味
starsクリエイティヴィティは万人のもの!

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