5月 21

「思考の解体新書」かなり仰々しいタイトルの本だが、いわゆる脳科学の本であり、医学書に近い本である。著者の林氏は、脳低温療法で有名である。

その林氏が、脳の中で思考がどのようにして生まれ、創造性と独創性を構築しているのかを解説している。著や自身が医師である為、医学的な内容もふんだんに出て来るのだが、一般の人の脳力をどう活性化したらよいのかという事が書かれおり参考になるところが多い。脳力開発系の本は、他にも沢山あるがやはり医学的な証明を踏まえた内容には説得力がある。

第1章 記憶の発生プロセスが示す「考える脳機能」の合理性
第2章 脳には間違う仕組みがある
第3章 我々は「考え」についてどこまで理解しているか
第4章 遺伝子と思考
第5章 脳はどのように考えをつくり出しているか
第6章 脳の力を発揮する自分という意識と本能のコントロール
第7章 凄い達人の運動能力を発揮する心技体と思考
第8章 創造性と独創性を構築する脳科学の物語
第9章 独創的創造力を高める才能開発マップ

ただ、自分の専門分野からして残念なのは「第3章 我々は「考え」についてどこまで理解しているか」の『人の脳の弱点を知る』の中で「知りたいという」本能の弱点について記述されているのだが

知りすぎるということは問題ないのではと思う方も多いと思います。しかし、知りたいという本能の過剰反応として、さまざまな人間破壊兵器の開発や、遺伝子操作による危険な生命体の誕生などが指摘されています。もっと身近な現象としては、コンピュータ社会の発達によって、人間の心の通った情報伝達能力が低下し、心の通ったコミュニケーションを行うことが下手になった人が増えています。

と言っている。
現在のコンピュータ社会(インターネット社会と言った方がよいかも)では、人類が今までに経験した事のないコミュニケーション手段が提供されている状況だと思うのだ。人類の今までのコミュニケーションは、1対1の対話だったり、複数人とのミーティング(会話・議論)だったりとか、これぐらいが限界であったのだが、インターネットの出現によって、一度に沢山の人とコミュニケーションをとる事が出来るようになってしまったのだ。今までも沢山の人の前で演説をするというコミュニケーションは存在したが、これとて情報の伝達の方向性が演説をする人から聴衆というコミュニケーションにすぎない。

これが現在のインターネット社会では、1対多の形態でありながら1対1のコミュニケーションの集合という形態になっている。これが一般の人に提供された事の意味は大きい。今まで人類が経験した事のないコミュニケーションの方法ではないだろうか。そのコミュニケーション方法に人間の脳がまだ対応方法に迷っていると認識したほうが良いのではないだろうか。

事実として、心の通った情報伝達能力が低下している側面も特に日本には多い気がするが、これはある側面だけである気がしてならない。この状況変化を人間の脳がどう反応していくのかという点は面白いかもしれない。

この本全体としては、医学的な専門用語やら理論や実験結果などはさておき、脳力開発の本として読むには良い本であし、最新の脳医学の知識も身に付く。興味のある方は読んでみては如何だろうか。

思考の解体新書
思考の解体新書 林成之

産経新聞出版 2008-03-14
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